眠れない夜に「とりあえず横になる」は危険だ

最近は、もっぱら良質な睡眠への注目が高まっています。書店で『一流の睡眠』、『なぜ一流の人はみな「眠り」にこだわるのか?』『スタンフォード式最高の睡眠』といった“睡眠本”が平積みされているのを見たことがある人もいるでしょう。

キーワードとなっているのが、「睡眠負債」です。日々のわずかな睡眠不足が、まるで借金のようにじわじわ積み重なることによって、命にかかわる病気のリスクを高め、日々の生活の質を下げていると言われています。これが、眠れない人たちの悩みに拍車をかけています。

睡眠の時間や質を保っていくことは、確かに健康に不可欠だと思います。ただ、睡眠負債を作らないように「何としてでも眠らなければ」、という強迫観念を抱くことは、心に大きな負担をかけます。病気のリスクを心配して睡眠負債をためないように努力した結果、精神を病んでしまったら元も子もありません。
眠れない夜に「とりあえず横になる」は危険だ