集中できるのは起床4時間後。そこに重要な仕事を合わせると効率は10%上がる

睡眠不足が蓄積することで起きる「睡眠負債」が話題になる中で、「睡眠マネジメント」という手法が注目を集めている。

「睡眠は心身の健康に不可欠なタスクで、仕事のパフォーマンスを上げるツール」というのは、「睡眠マネジメント」という独自プログラムを開発した菅原洋平さんだ。
菅原さんの本業はリハビリテーションを専門とする作業療法士。過去に指導した重度の脳障害を負った患者の中に、慢性的な睡眠不足を放置していた人たちがいた。ある大手企業の管理職だった男性は風邪を引いても出勤し続け、1週間後、高熱が出て緊急入院。脳炎と診断された時、妻の顔は分かっても名前がわからず、入院する以前の記憶を失ってしまったという。

「この男性以外にも、風邪を引いて脳炎を患った人は何人もいた。彼らの生活を検証すると、多くが朝早くから夜中まで働く、いわゆる仕事人間で、いつまでも無理がきくと過信していた。睡眠時間を削って働くなど、働きすぎによる体調不良を美徳とする傾向も読み取れた」(菅原さん)
集中できるのは起床4時間後。そこに重要な仕事を合わせると効率は10%上がる